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Consideration

インターネット空間の環境が整ったら、次は何を?

ニシ浜

この記事で述べたインターネット空間の環境整備ができたならば、その環境下で、次世代を担う子どもたちに以下の4項目(たった4項目だけ!)を伝えたいと考えています。

  1. 多様性の尊重
  2. 人を傷つけたり、人の自由や権利を妨げたりしてはならない
  3. 答えはすでに用意されているのではなく、自分で考えて見つけ出すものである(教育現場では択一問題を避ける)
  4. ヒトの進化に関する基本的な知識+本提言で述べた「誤作動」の存在

1.と2.はヒトとして最低限守るべき倫理です。3.は「気づき」と生むための習慣ですが、括弧書きの内容は教育現場において特に重要です。いわゆる「択一問題」は、物事には必ず正解が存在するという錯覚を子どもたちに与えてしまうので絶対にやめてほしいと思います。

4.についてはもう少し補足説明が必要だと思います。生物学や進化心理学の研究は日進月歩で、その膨大な研究成果がすでにインターネット上にアップされています。進化論が一神教の信者の目にとまる機会は多いでしょう。しかし、ヒトの歴史上のさまざまな「なぜ?」の根本原因が「進化によって獲得され、当初は適応的だった形質の誤作動」だという視点は、あまり論じられていないのではないでしょうか。ドーキンスは、「宗教的な行動は、別の状況では有益な、あるいはかつては有益だった、私たちの心理の奥底にある性向の誤作動、不幸な副産物なのかもしれない」(Dawkins, 2006)と指摘していますが、宗教以外の誤作動にまでは言及していません。私は、宗教以外の理不尽な事柄についても、それは「誤作動」なのだという視点をもっと広げるべきだと考えていて、本提言をできるだけたくさんの人々に読んでほしいと思っています。

そのためには本提言を、少なくとも英語に翻訳することが不可欠です(非ネイティブを含めて英語を話す人口は約15億人と言われている)。さらに可能ならば、他のさまざまな言語にも翻訳したいと思います。

 また、本提言は、一貫して無神論かつ進化論の立場で書いているので、敬虔な一神教の信者には俄かには受け入れ難い内容だろうと思います。だから、翻訳するに当たっては、一神教の信者が読んでも「ああ、なるほど!」と気づいてもらえるように、慎重に論理を展開する必要があります。

ただ、これは非常に難しい作業であり、私の個人的な能力の範囲を超えています。だから、ぜひとも多くの賛同者の力をお借りして、この難しい作業を前に進めていきたいと願っています。

宗教の布教が「神の教えを広める活動」だとすれば、この作業は「各人に気づきを促す活動」です。

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