リーダーの暴走を許す仕組み

人間が協働する仕組みには、大別して「伽藍方式」と「バザール方式」の2種類があります(→こちら)。

会社・各種団体・行政機関など、現在活動している組織のほとんどは、基本的に「伽藍方式」の組織です。「伽藍方式」は、「バザール方式」に対するものとして、米国のプログラマーEric Raymondが書いた「The Cathedral and the Bazaar(伽藍とバザール)」という論文のなかで使われている言葉ですが、上位者から下位者へのピラミッド型の指揮命令系統によって組織を運営する方式です。

この方式は、もともとは、戦争の指揮官が自分の軍隊を思うように動かすために生み出されたものです。したがって次のような特徴を持っています。

  1. 戦っている相手に勝つことが最終目的である。
  2. 勝つために、相手を出し抜く戦略を駆使する。
  3. 組織の構成員は、「人」ではなく、戦うための「駒」として扱われる。

そして、最も重要なポイントは、「伽藍方式」はリーダーの暴走を許す仕組みであるということです。そういった「伽藍方式」に代わって、目的に共感する人たちが寄ってたかってその目的を達成していくような「場」=「バザール」を一つひとつ開いていくのが、今日的な方向だと私は考えています。

by
関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください