いわさききょうこ 秋の夜の弾き語りライブ ・東中野Cafeじみへん

東中野のCafeじみへんで行われた「いわさききょうこ 秋の夜の弾き語りライブ」に行ってきました。開場時間よりも少し早めに到着すると、リハーサル中の歌声がドアの向こうから聞こえてきます。今まで一度も聞いたことがない曲だったので、「これは何という曲だろう?」と思ったのですが、実は、出来上がってからまだ24時間も経っていない、まさに「出来たてホヤホヤ」の新曲だったのです。その新曲を、(じみへんマスターのみどりさんを除くと)誰よりも先に聞くことができたのは、とてもラッキーでした。

Cafeじみへん

いわさきさん自身が、「もっとも自由でパーソナルで弾き語りな『いわさききょうこ』を聞くなら『じみへん』へ!」と言っているように、「じみへん」でのライブは予めセットリストもきっちりとは決められておらず、その時のいわさきさんの気分次第で歌いたい曲を歌います。新曲を聞けたのもそのお陰です。

いわさききょうこさん

今回披露された新曲は、いずれもタイトルは仮題ながら、「こんなにたくさんあるのにね」と「またね!」の2曲です。ライブ前日の夜23:00頃から作り始めて、「こんなにたくさんあるのにね」は23:30頃に、「またね!」は翌05:00頃に出来上がったそうです。「またね!」は、まだコード譜もできていないという状況でした。

「こんなにたくさんあるのにね」は、静かでシンプルな旋律と、心の中の想いがそのまま言葉として結晶した深い歌詞が印象的です。歌詞は、少し前に登った白馬の山荘で書いたそうです。個人的には、浜田真理子さんの「ひそやかなうた」と同じように、とてもひそやかな想いを綴った曲だと感じました。

一方、「またね!」は、年に一回くらいしかライブに行けない場所の人への「また元気でお会いしましょう!」という気持ちを表現したもので、みんなで合唱できる明るい曲です。ただ、合唱の歌い出しのタイミングが、音感もリズム感もない私にはちょっと難易度が高いと感じました(普通の人にはそうでもないと思います)。

いわさきさんは「2曲とも歌うのは今回限りかもしれない」と言っていましたが、いずれもすばらしい曲なので、ぜひ新しいオリジナルアルバムに入れてリリースしてほしいと思います。ライブ後に交わした会話では、いわさきさんは新しいオリジナルアルバムの制作にすごく前向きでした。

いわさききょうこさん

新曲以外で印象に残った曲は、若くして戦場で亡くなったカメラマン・沢田教一さんのことを歌った「ピコマコ」時代の曲「千の時過ぎて」、自分の人生にも少し重なる思いがする高田渡さんの「夕暮れ」、小室等さんの渾身のプロテストソング「寒い冬」、白馬の山荘で見た満点の星空のことを思い出しながら歌った「星唄」、岡林信康さんが、自分を撮り続けたカメラマンが病気で倒れた時に作った曲「君に捧げるラブ・ソング」などでした。

キーボードに向かって歌ういわさきさんの表情3点。
横顔1

横顔2

横顔3

今までの「マーチンくん」に代わって7月から使い始めた「Sakataちゃん」は、坂田ひさしさんの作品で、サイドとバックには幻のキューバン・マホガニー材を使っているそうです。クラシックギターのようなヘッドも印象的です。アルベジオの一音一音がとてもクリアに聞こえます。
Sakata Guitar

【セットリスト】
1)春夏秋冬
2)千の時過ぎて
3)松屋の歌
4)夕暮れ
5)寒い冬
6)いつもと同じ
7)教訓1
8)星唄

<休憩>

9)海よ
10)こんなにたくさんあるのにね(仮題)<新曲>
11)月の祭り
12)霧の向こうへ
13)うた
14)あなたの船
15)ひかり
16)どうしてこんなに悲しいんだろう
17)ふたりぼっち
アンコール1)またね!(仮題)<新曲>
アンコール2)君に捧げるラブ・ソング

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