TOP Collection アジェのインスピレーション ひきつがれる精神・東京都写真美術館

東京都写真美術館で行われている「TOP Collection アジェのインスピレーション ひきつがれる精神」に行ってきました。

TOP Collection アジェのインスピレーション ひきつがれる精神

ウジェーヌ・アジェ(1857年〜1927年)は、1900年頃のパリの街並みや建物内部などを撮影し、画材(資料)として画家や公共機関などに売って生計を立てていました。最晩年になって、マン・レイが彼の写真に着目して『シュルレアリスム革命』誌に取り上げたことがきっかけで広く世に知られるようになり、現在では「近代写真の先駆者」あるいは「近代写真の父」と評価されています。また、マン・レイの助手をしていたベレニス・アボットは、アジェの写真が散逸してしまわないようにと、彼の死の翌年に1787枚のガラスネガと1万枚のプリントを自ら購入し、現在、このコレクションはニューヨーク近代美術館の所蔵となっています。

私が初めてアジェの写真を目にしたのは大学1年生の時です。この時に見たのはもちろんオリジナルプリントではなく、印刷された写真集でしたが、「写真とはこういうものなのか!」と、生まれて初めて本当の写真を見たような強いインパクトを受けました。と、同時に、私に写真の本質(写真とは何か)を考えさせるきっかけとなりました。それをまとめた文章は私のもう一つのサイトをご覧ください(→こちら)。また、ごく最近になって、アジェの写真の凄さを表現するいい言葉を思いつきました。それは「超越者の視座」です(→こちら)。

写真展の展示室に入ると、まずアジェ本人による鶏卵紙のオリジナルプリント、次にアボットが買い取ったネガを焼いたゼラチンシルバープリントが展示されています。プリントのサイズから見て、原盤のガラスネガからそのまま密着焼きしたものだと思われます。それゆえに、どの写真も緻密で圧倒的な情報量を保持しています。何度見てもその度に凄さを感じ、「これこそ写真だ」と思います。

アジェの写真の後には、マン・レイ、シャルル・マルヴィル、アルフレッド・スティーグリッツ、ベレニス・アボット、ウォーカー・エヴァンズ、リー・フリードランダー、ジャン=ルイ・アンリ・ル・セック、荒木経惟、森山大道、深瀬昌久、清野賀子の作品が続きます。この写真展の企画である「ひきつがれる精神」の部分ですが、個人的な感想としては、アジェの写真の引き立て役に回っている感じが否めませんでした。


【追記】
アジェの写真展を見た後に、20年前の1997年頃、ほぼ同時期にホームページを立ち上げて、当時はやりだった相互リンクをしていた写真仲間5人で沖縄料理屋さんに行って、思い出話に花が咲きました。

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