電磁バリア?

北朝鮮が弾道ミサイルを人工衛星だと言い張って発射しようとしている。日本の南西諸島上空を通過するおそれがあり、田中防衛大臣は参院予算委員会で「内閣総理大臣の承認を得たうえで弾道ミサイル等破壊措置を命ずることを考えている」と発言した。この発言に対して、破壊措置命令を出す基準があいまいであるという反発があった。
個人的な考えとしては、実際に弾道ミサイルが領空内に飛んで来たら、ふりかかる火の粉を払うのは当然だと思うし、私がかねてから提言している「平器」も、こういう事態に対応するためのものである。
ただ、今回の場合、北朝鮮はあくまでも人工衛星だと主張しているので、もしこれを撃ち落としたら「わが国が宇宙の平和利用のために打ち上げた人工衛星を撃ち落とした。これは宣戦布告である。」と北朝鮮が言い出すのは火を見るより明らかであり、相手に次の攻撃の口実を与えることになる。過去に起こったいろいろな戦争も、こういう事象が発端になっていることが多い。ということで、「平器」の構想は技術面だけでなく、運用面においても課題があり、まだまだアイデアの域を出ていない。
アニメやSFなどのフィクションの世界では、よく電磁バリアが登場する。専守防衛的装置であり、撃ち落とすのではなく相手のほうから電磁バリアにぶつかってくるのだから、上記のような口実を与えることになりにくい。あくまでも架空の技術であるが、電磁バリアは「平器」のイメージにとても近い。
追記:
「平器」の使用あたっては、明確で具体的なガイドラインを定めて、それにそって使用する限りは戦闘行為とみなさないという国際的な合意が必要だと考える。そうでないと、平器の使用ですらも戦争の引き金になりかねない。

“電磁バリア?” への6件の返信

  1. 「平器」とは素晴らしアイデアですね!
    戦争はいずれにしても多くの人の命や私の命や地球環境を壊す。
    戦争は避けなければならない。
    「平器」考えなければならない。

  2. 防衛大臣はそう言うけど、実際撃ち落とせるのかしら?
    弾道で打ち出すロケットを迎撃するのはかなり難しい。
    撃ち落としに失敗した場合、さらにややこしいことにならないだろうか?

  3. 湾岸戦争でのパトリオットミサイルの迎撃率はかなり低かったと聞いています。日本がもし北朝鮮のミサイルを迎撃するような事態になっても、失敗する確率が高いでしょうねえ。

  4. まだ思いつきのレベルですが、こういう考え方を出発点にして、将来は地球上から兵器を全廃できればいいと思っています。

  5. まともなのは海自のイージス艦だけでしょう。
    それも「こんごう」級の4隻しかない。
    より新しい「あたご」級2隻には、弾道ミサイル迎撃能力はありません。
    あと、もう4隻必要でしょうね。

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