前田高地(ハクソー・リッジ)

先日記事をアップした嘉数高台公園の南側約1kmのところにある前田高地も沖縄戦の激戦地の一つです。切り立った崖は、米軍から「ハクソー・リッジ」(Hacksaw=弓鋸)と呼ばれ、2016年に公開されたメル・ギブソン監督の映画「ハクソー・リッジ」でも、激戦の模様が描かれています。浦添市のサイト(→こちら)を見ると、前田高地の地形がよくわかります。

激しい戦闘は4月25日から5月6日にかけて続き、日米双方にたくさんの死傷者が出ました。また、「鉄の暴風」と形容されるほど激しく銃弾が飛び交ったため、多くの住民が戦闘に巻き込まれて命を落としました。資料によると、浦添村全体で、4,112人が戦死し(戦死率44.6%)、469戸が一家全滅しました(一家全滅率22.6%)。(→こちら)。

戦災実態調査票(浦添村全体)

沖縄戦の概要はWikipediaに詳しく書かれています(→こちら)。下の表は1950年に沖縄県援護課が発表した死亡者数です。

分類死亡者数
県外出身日本兵戦死者6万5908人
沖縄県出身軍人・軍属2万8228人
戦闘に参加・協力して死亡した住民5万5246人
一般住民
3万8754人(推定)
合計18万8136人
沖縄戦における住民犠牲については(→こちら

嘉数高台から見た前田高地。一番左の尖った岩が「ワカリジー(Needle Rock)」で、中央近くに見えるのが「浦添グスク」。
嘉数高台から見た前田高地

前田高地の上から北西の方向を見たところ。
前田高地の上から北の方向を見る

少し角度を変えて北東の方向を望む。
北東の方向を望む

「ハクソー・リッジ」の説明文。
「ハクソー・リッジ」の説明文"

日本軍の陣地跡。
日本軍の陣地跡

「ハクソー・リッジ」を下から見上げたところ。
「ハクソー・リッジ」を下から見上げたところ

断崖絶壁感が強い箇所。下の石垣は浦添グスクの一部。
断崖絶壁感が強い箇所

浦添グスクは、12世紀-15世紀初頭にかけての3王朝10代にわたる居城。
浦添グスク

浦添グスク

 


私の基本的な考えは以下の通りです。

  • 人と人が殺し合ってはならない。
  • 人を殺すための道具を持ってはならない。
  • 武力に対して武力で対抗してはならない。
  • 「抑止力」は最も危険な「導火線」である。

世界中から紛争や戦争がなくなることを心から願っています。私がこれまでにこのブログで国や戦争について書いてきた文章へのリンクはこちらです。

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください