渡良瀬橋を訪ねる

森高千里さんの「渡良瀬橋」(作詞:森高千里、作曲・編曲:斉藤英夫)は、1993年にリリースされた彼女の17枚目のシングルで、テレビ東京系『いい旅・夢気分』のエンディングテーマにも採用されました。ドラム・リコーダー・ピアノは森高さん、ベース・ギター・タンバリン・シンセサイザーは斉藤英夫さんと、2人だけの演奏でレコーディングをしたようで、手作り感たっぷりの曲です。

この曲が生まれた経緯はWikipedia(→こちら)に詳しく紹介されていますが、簡単に紹介すると、「言葉の響きの美しい川や橋」を地図で探していて「渡良瀬川」を見つけ、以前ライブを行ったことがある足利市内に「渡良瀬橋」があることが分かったので、実際に訪れて詩を書いたということです。それゆえ、街の風景が忠実に歌詞に織り込まれています。

曲がヒットした結果、渡良瀬橋の近くに歌碑が建てられ、JR足利駅の発車メロディや東武伊勢崎線足利市駅の到着メロディにこの曲が採用されています。森高さん自身も2015年に「あしかが輝き大使」に就任しています。

また、たくさんのアーティストがこの曲をカバーしていますが、私は城南海さんのカバーが秀逸だと思います。

歌碑と渡良瀬橋。
歌碑と渡良瀬橋

歌碑

 

今でも 八雲神社へお参りすると
あなたのこと祈るわ

八雲神社

足利市緑町(足利公園の隣)にある八雲神社の社殿は2012年の火災で全焼してしまい、現在再建中です。森高さんは、コンサート会場で再建のための募金を募って寄付をしたそうです。
再建中の八雲神社の社殿

ただ、足利市内に八雲神社はたくさんあります(最低でも8ヶ所?)。どの八雲神社のことを歌ったのか定かではなく、森高さんは「どれも私が歌った八雲神社だと思ってもらえるといいなと今も変わらずに思っています」とコメントしています。下の写真は足利市通5-2816の八雲神社。
足利市通5-2816の八雲神社

 

床屋の角にポツンとある
公衆電話覚えてますか

公衆電話

 

きのう思わずかけたくて
なんども受話器とったの

公衆電話

当時、車の窓からこの床屋と公衆電話を見つけて、印象に残ったので歌詞に使ったそうです。だから、この場所の正確な位置までは知らず、実際にこの場所に立つのは20年も後になります。また、公衆電話は利用者減少のために撤去予定だったところを、足利市の要望により撤去が回避されたそうです。
近くの掲示板

 

この間 渡良瀬川の河原に降りて
ずっと流れ見てたわ

渡良瀬川の河原

 

広い空と遠くの山々 二人で歩いた街

広い空と遠くの山々

 

夕日がきれいな街

夕日がきれいな街

【参考】
渡良瀬川は利根川水系の支流で、栃木県の日光市と群馬県の沼田市との境にある皇海山がその源です。途中で巴波川・思川などと合流したのちに、利根川に合流します。流路延長107.6km、流域面積2,621km2という大河で、渡良瀬橋の橋長は243.27mもあります。

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